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男鹿 なまはげ伝説〔九百九十九の石段〕

男鹿半島めぐり 022 男鹿半島めぐり 019
 むかし、むかし、漢という国(今の中国)に武帝という人がいた。その武帝があるとき、白い鹿のひく飛車に乗り、五ひきのこうもりをひきつれて男鹿にやってきた。そのときの五ひきのこうもりは、五ひきの鬼に変わってしまった。

 武帝は、この五ひきの鬼たちを家来として使っていた。

 ある日のこと、五ひきの鬼があつまって、

「どうか、一日だけでもいいから、わたしたちに休みをあたえてくれ。」

と武帝にたのんだ。武帝は、ふだんよく働く鬼たちのことだから、

「それならば、正月十五日は、たった一日だけ休みをあたえよう。」

とゆるされた。さあ、喜んだのは、五ひきの鬼たちだ。初めて人間の社会へでれるうれしさでいっぱいだった。

 そこで、鬼たちは、村の畑作物や家ちく、しまいには美しい娘たちまで、さらって行ってしまったではないか。さあ、ふんがいした村の人たちは、鬼を退治しようと決心して、ある夜、武器を手に手にもって、鬼退治にいった。

 ところが、力のある鬼たちのために、さんざんな目に会わされてしまった。そして、鬼たちはますます力をふるい、らんぼうをするというあばれかたであった。

 ついに、たまりかねた村の人たちは、みんな集まって相談した結果、武帝にお願いをすることにした。

「毎年、ひとりずつ娘をさしあげる。そのかわり、五ひきの鬼どもは、五社堂(ごしゃどう)まで一夜のうちに、しかも、一番どりのなく前に、千段の石段をきずくようにしてくれ。まん一、これができなかったときは、ふたたび村へおりてこないでほしい。」

 村の人たちの考えでは、いかに怪力があっても、一夜のうちに千段の石段をつくることはできないだろうと思っていたのだった。

 いっぽう、鬼たちは、さっそく、日のくれるのを待って石段づくりにとりかかった。鬼たちは大きな岩石をかかえ、あれよ、あれよという間に、石段をつみあげていった。これでは、一番どりがなく前にできあがりそうなので、あわてた村人は、ものまねのうまいアマノジャクにたのんだ。

 鬼たちが九百九十九段までつみ上げ、あと一段というところで、アマノジャクにとりのなき声の、

「コケコッコウ。」

をやってもらった。

 鬼たちは、はね上がっておどろいた。やがて、おどろきがいかりにかわり、ぶるぶる身をふるわせ、かみをふり立て、雷のようなおそろしい声で、そばにはえていた千年杉の大樹をむんずとつかんだ。この木の根を上にして、まっさかさまに投げつけ、大地にぐさりとつきさし、鬼たちは、さっさと山へ帰ってしまった。

 それからというものは、ふたたび村におりてくるということはなかった。そのさかさ杉は根を空にむけてはえていたが、今は立ちがれてしまい、横になったまま保存されている。

 門前(もんぜん)にある赤神神社(あかがみじんじゃ)から五社堂までの石段は、今も続いている。五社堂には、今なお、この五ひきの鬼たちをまつり、むかしを物語っている。これが、今日のナマハゲのおこりともいわれている。 「秋田のむかし話」より

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